四間道
四間道 posted by (C)佐々張ケン太

名古屋に残る古い街並み、今回は西区那古野。
「那古野」—所謂「名古屋」の地名の原点で、あの名古屋城ができる前は那古野城というのがありました。
尤も、現在残っている地名は"なごや"でなく"なごの"と読むのですが。

前回の「中小田井」でも書きましたが、名古屋は戦災で大半を焼失し、戦後も大規模開発によって古い街並みが多く失われました。
特に名古屋駅前なんか、駅を出た途端に巨大な超高層ビルが眼前に迫ってくるのですから。
しかし、ここ那古野は駅から徒歩10分圏という近さにもかかわらず、戦災にも大開発にも晒されることなく古い街並みが残っています。
その象徴と言えるのが、街並み保存地区の一つとなっている「四間道」です。
”しけみち”と読むんですよ、これ。
前回の「中小田井」といい今回の「四間道」といい、名古屋は難読地名が多いですね。


スクリーンショット (25)

上の地図を見てもお分かりの通り、名古屋駅から東へ直線距離にして1㎞強という近さ。
一応、地下鉄桜通線の国際センター駅が最寄りですが、名古屋駅からも十分徒歩圏内です。
名古屋城からは西南に2㎞強といった場所でしょうか、城から流れている堀川沿いに面しています。



スクリーンショット (24)
(『「町並み保存地区のあらまし」~四間道町並み保存地区』より)

堀川に沿って南北に長い約2.8haの箇所が町並み保存地区に指定を受けています。
北が五条橋、南が中橋、大体350㍍と短い距離ですが、駅近にありながら濃厚な古い街並みが令和の世になってもまだ残っていること自体、奇跡と言えるでしょうか。


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五条橋
五条橋 posted by (C)佐々張ケン太

スタートは堀川に架かる五条橋から。


五条橋
五条橋 posted by (C)佐々張ケン太

現在の橋は昭和13年に完成した鉄筋コンクリート橋だが、その前は木橋だった。
尾張の中心は元々清須城だったが、徳川家康の命令により名古屋築城と共に武家や町人、寺社などが揃って清州から移動してくる(清州越え)。
この堀川もその時に開削された運河で、その両岸には堀川の水運を利用するために商家が建ち並ぶようになる。



四間道
四間道 posted by (C)佐々張ケン太

四間道の街並み。
通りを挟んで右側(堀川側)が土蔵、左側が商家という並びになっていて、四間道を語るうえでもお馴染みのアングルだ。
この街並みがどうしてできたのかというと、実は元禄13(1700)年に名古屋城下は大火に見舞われ、1600軒余りが焼失してしまったからだ。
そのため、防火対策の一環としてまず通りの幅を四間(約7㍍)に増幅させた。
「四間道」という名はそこに由来している。


四間道
四間道 posted by (C)佐々張ケン太

そして土蔵群は商家への延焼を防ぐため、わざと堀川沿いに並べた。
土蔵は石垣の上に立ち並んでおり、いわば防火壁の役割を果たしている。
しかし、よく見ると、土蔵のほとんどが通りに対して背を向けている。
これは堀川の水運を利用するため、入口を川側に向けているからである。



四間道
四間道 posted by (C)佐々張ケン太

商家が建ち並ぶ西側には細い路地が入り組んでいて、奥にも古い町家が密集している。



四間道
四間道 posted by (C)佐々張ケン太

商家はいずれも二階建て切妻平入りの木造真壁造りで、前回の中小田井と共通している。
格子窓に格子戸というのも共通だ。



四間道
四間道 posted by (C)佐々張ケン太

しかし、四間道を語るうえで最も重要なのが,二階に見える神棚のようなものだ。
これは「屋根神様」と呼ばれ、愛知県や岐阜県で多く見られる。
こちらの商家の一階の屋根の上にも屋根神様が建っている。



四間道
四間道 posted by (C)佐々張ケン太

特に有名なのはこちらの屋根神様だろう。
銅製の破風屋根をこしらえて、見る限り立派なつくり。
まるで屋根に小さい神社が建っているみたいだ。



四間道
四間道 posted by (C)佐々張ケン太

下には「秋葉神社」「熱田神宮」「津嶋神社」と書かれた提灯が下がっている。
これは、屋根神様が火伏の「秋葉神社」、厄除けの「津島神社」、そして名古屋の氏神である「熱田神宮」を祀っているから。
一帯は特に前述の大火に遭っているから、火伏は不可欠だろう。



四間道
四間道 posted by (C)佐々張ケン太

四間道を語るうえでこのアングルもよく登場する。
奥の突き当りに見えるのは子守地蔵尊だ。



子守地蔵尊(四間道)
子守地蔵尊(四間道) posted by (C)佐々張ケン太

子守地蔵尊の参道にも2階建ての古い町家が並んでいる。
それにしても、よく戦災に巻き込まれずに済んだものだと感心する。



四間道
四間道 posted by (C)佐々張ケン太
四間道
四間道 posted by (C)佐々張ケン太

四間道から外れると細い路地が入り組んで、二階建ての町家が長屋状に残っている。
最近ではそれらを活かした小物屋さんやらカフェなども入る。



四間道
四間道 posted by (C)佐々張ケン太

正月ということもあるのか、駅近にもかかわらず人通りは殆んどなく、観光客の姿も見られなかった。
おのぼりさんは名古屋城とかに足を向けるが、ここは穴場ともいえる。
隣り合っている円頓寺商店街とともに街並みをウォッチングするにはお勧めである。



四間道
四間道 posted by (C)佐々張ケン太


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