【茨城県】桜川市「真壁」真壁
(茨城県桜川市真壁)

日帰りで茨城県桜川市真壁へ散策に出掛けました。
かつては「真壁郡真壁町」という独立した町でしたが、2005年の「平成の大合併」で近隣の岩瀬町、大和村と合併して「桜川市」の一部となりました。
この真壁の街並みが重要伝統的建造物群保存地区に指定されていて、そのエリア内を中心に国登録有形文化財が100余件も存在しています。
日本全国に重伝建地区は数あれど、国登録有形文化財が100を超えるのは他にないのではと。




スクリーンショット (41)

筑波山の西麓に位置し、東京からだと秋葉原からつくばエクスプレスで終点つくばまで(快速で約45分)、更につくばセンターから出ているつくバスで筑波山口まで乗り(約60分)、更に桜川市バスに乗り換え(約25分)、という感じで乗り継ぎを繰り返してようやくたどり着くわけです。
一時期は真壁まで行く路線バスがなかったのですが、それと比べるとアクセスはまだいい方かと。
東京からの直線距離だと72㎞超、つくばまでなら辛うじて通勤圏内ですが、さすがにそこまで来ると軽い小旅行というレベルでしょう。


真壁

真壁の歴史は中世に桓武平氏の出である真壁氏が真壁城を築いてこの地を治めるところから始まります。
関ケ原の戦いの後、仕えていた常陸の大守・佐竹氏とともに秋田へ移ると、その後に入ってきたのが浅野長政でした。
長政は真壁城を廃城にするとともに市街地の中心部に陣屋を構え、陣屋町としての整備を始めます。
現在の街割りはこの頃に作られます。



真壁

やがて真壁は笠間藩の一部となりますが、周辺地域の農産物が集散する在郷町として繁栄しますが、寛延2(1749)年と天保8(1837)年の二度にわたり大火に見舞われてしまいます。
以後、商家の屋根はそれまでの茅葺きから瓦葺に替わり、見世蔵や土蔵が次々建ち並ぶようになります。
こうしてできたのが現在の町並みでした。




真壁 下宿バス停前
真壁 下宿バス停前 posted by (C)佐々張ケン太

筑波山口から出ているバスに乗って30分ほど、「下宿」バス停🚏で下車すればちょうど真壁の中心部にあたる。



真壁 伊勢屋旅館
真壁 伊勢屋旅館 posted by (C)佐々張ケン太

そのバス停の前にあるのが「伊勢屋旅館」。
入口に登録有形文化財のプレートが見える。



真壁 伊勢屋旅館
真壁 伊勢屋旅館 posted by (C)佐々張ケン太

伊勢屋旅館は明治中期に開業した料亭「勢州楼」が始まり。
真壁では最も名の知れた料亭......ということはいきなり遊興地からスタートというわけか。



真壁 伊勢屋旅館
真壁 伊勢屋旅館 posted by (C)佐々張ケン太

中にはひな人形🎎が飾られているが、この時期の真壁では2月から3月3日まで「真壁のひなまつり」という行事が行われている。
もっともこの行事、古くから行われているわけでなく、平成15年から始まり今年で18年目なのだ。



真壁 御陣屋前通り「潮田家」
真壁 御陣屋前通り「潮田家」 posted by (C)佐々張ケン太

下宿通りと御陣屋前通りの交わる角に建つ「潮田家住宅」。
真壁で最初に登録有形文化財に指定された。



真壁 御陣屋前通り「潮田家」
真壁 御陣屋前通り「潮田家」 posted by (C)佐々張ケン太

「潮田家」の真ん前に低く立っている「真壁町道路元標」。
ここが真壁の基点にあたる。



真壁 御陣屋前通り「潮田家」
真壁 御陣屋前通り「潮田家」 posted by (C)佐々張ケン太

「潮田家」は元々呉服太物商だったが、現在はタバコ屋さん。



真壁 御陣屋前通り「潮田家」
真壁 御陣屋前通り「潮田家」 posted by (C)佐々張ケン太
真壁 御陣屋前通り「潮田家」
真壁 御陣屋前通り「潮田家」 posted by (C)佐々張ケン太
真壁 御陣屋前通り「潮田家」
真壁 御陣屋前通り「潮田家」 posted by (C)佐々張ケン太

「潮田家」の内部。
ここでもひな人形🎎が飾られている。



真壁 下宿通り
真壁 下宿通り posted by (C)佐々張ケン太
真壁 下宿交差点
真壁 下宿交差点 posted by (C)佐々張ケン太

下宿通りの街並み。
かつて真壁には陣屋を中心に5つの町(下宿町・上宿町・高上町・仲町・新宿町)があった。
江戸時代は物資の集散地となったが、とりわけ木綿取引の定期市が開かれ、筑波一帯の木綿が東北地方に販売されていった。


真壁 下宿通り「村井醸造」
真壁 下宿通り「村井醸造」 posted by (C)佐々張ケン太

さらに米穀・酒造業も興るなどして、真壁は在郷町として発展した。
因みに、こちらの「村井醸造」は江戸中期にこの地に進出した近江商人によって創業の酒蔵。
正面に見える煙突は昭和初期のもので、これも登録有形文化財に指定されている。



真壁 下宿通り「村井醸造」石蔵
真壁 下宿通り「村井醸造」石蔵 posted by (C)佐々張ケン太

向かいの石蔵は大谷石。
余談ながら、明治以降の真壁は石材業も盛んで、現在も石材屋さんが多い。
付近の筑波山麓では真壁石(御影石)と呼ばれる花崗岩が多く採れ、特に墓石などに利用されるのだ。


真壁 上宿通り
真壁 上宿通り posted by (C)佐々張ケン太

この辺りで「下宿通り」は「上宿通り」と名が変わる。
つまり、かつて「上宿町」と呼ばれた地域だ。



真壁 上宿通り「猪瀬家」
真壁 上宿通り「猪瀬家」 posted by (C)佐々張ケン太

上宿通りではこの「猪瀬家」。
実に立派な薬医門と塀だが、実は真壁にはこうした薬医門や長屋門が多く残っている。
間口は約3m、真壁でも最大級だ。



真壁 上宿通り「土生都家」
真壁 上宿通り「土生都家」 posted by (C)佐々張ケン太

こうした門は江戸時代では武家階級しか建てることが許されなかった。
しかし、真壁に残されているのは主に明治時代以降のものだ。
前述の「猪瀬家」やこちら「土生都家」の門はいずれも明治時代に建てられた。



真壁 見芽通り
真壁 見芽通り posted by (C)佐々張ケン太

商家は自らの富の象徴として蔵を構えることが多いが、真壁に関しては立派な門や塀で富の大きさを表していたのだろう。



真壁 新宿通り
真壁 新宿通り posted by (C)佐々張ケン太
真壁 新宿通り
真壁 新宿通り posted by (C)佐々張ケン太

新宿通りは重伝建地区から外れるものの、薬医門や長屋門が多く続く箇所がある。



真壁 新宿通り「橋本旅館」
真壁 新宿通り「橋本旅館」 posted by (C)佐々張ケン太

新宿通りの中心に構える「橋本旅館」(昭和4年築)。
開業が江戸末期という老舗だ。



真壁 新宿通り「橋本旅館」
真壁 新宿通り「橋本旅館」 posted by (C)佐々張ケン太
真壁 新宿通り「橋本旅館」
真壁 新宿通り「橋本旅館」 posted by (C)佐々張ケン太

「伊勢屋旅館」と並んで真壁を代表する現役旅館。
玄関には「料理店」の鑑札が残っていた。



真壁 桜井地区「谷口家」
真壁 桜井地区「谷口家」 posted by (C)佐々張ケン太

新宿通りから北に外れた桜井地区。
カーブに沿って長屋門や土蔵、塀が続いている。



真壁 桜井地区「谷口家」
真壁 桜井地区「谷口家」 posted by (C)佐々張ケン太

真壁は時期に入ると製糸業も盛んになる。
桜井に残る「谷口家」はその真壁の近代化を支えた谷口製糸所を経営していた。
両側に袖蔵を構える店舗、向かいに建つ大谷石の蔵も「谷口家」のものだ。



真壁 桜井地区「谷口家」
真壁 桜井地区「谷口家」 posted by (C)佐々張ケン太

店舗の両側に袖蔵......かなり儲かってたんだろうあ。



真壁 桜井地区
真壁 桜井地区 posted by (C)佐々張ケン太

再び重伝建エリアに戻る途中に改めて振り返る。
緩やかなカーブに古い町並み......こういうのが最も好きな風景だなと感じる。

ここまで写真多くなってしまったので、次回に続きます。